夏期講習の間、「コロナウィルスによって塾でクラスター発生」というニュースが流れていました。これは他人事ではありません。一般的な対策は実施しています。しかし以前から「換気ができていないのでは?」と思い、確かめてみることにしました。
換気の基準とは?
空気環境には、厚生労働省の推奨基準があります。
- 換気の目安として二酸化炭素濃度を測定する
- 単位はppm、読み方は「パートパーミリオン」
- この値が1000ppmを超えたら換気の目安
以下のサイトを参照しました。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000618969.pdf
教室内の二酸化炭素濃度を測定し、換気ができているかを数値で確認してみました。
測定器具CO2 Manager – TOAMITにしました
使用した測定機器です。CO2 Manager – TOAMIT
非常にコンパクトで軽く、表示も見やすいです。
結論:換気ができていないことがわかりました
では測定結果をご覧ください。小さいのですが、左上部には時間帯があります。
あっという間に二酸化炭素濃度は上昇し、授業開始から約2時間後の8:50PM、「5000ppm」でカウンターストップしてしまいました。授業が終わったのは21:30。教室内で二酸化炭素濃度が上昇するのは、ある程度予想通りでした。しかし、予想外のことはこの先です。
全く下がらない二酸化炭素濃度
授業終了は21:30PM、その後に約30分ほどドアを開けておきました。もちろん空気の入れ替え、換気を期待してです。時間は9:54PMです。
ぜんぜん換気ができていない!
30分ドアを開けておいても、まったく数値は下がっていません。空気の入れ替えがぜんぜんできていないということになります。
原因と思われること3選
- 建物構造の問題
- 虫の侵入と騒音
- エアコンの性能
順番に解説いたします。
- 建物構造の問題
縦長で側面に窓がありません。今でこそ、「換気が難しいな」と思いますが、物件が見つかった時は想像できなかったことです。それでも壁はありませんし、開放感もあります。大丈夫だろうと思っていました。。。
2. 虫の侵入と騒音
換気をするということはドアを開けるということです。しかし、夏の夜にドアを開けると天敵の虫が入ってきます。これは授業の進行に大きく影響します。虫の対策については以下のブログをご覧ください。また、昼間は意外と車の通りが多く、騒音も気になります。
生徒たちが求めているのは、換気の行き届いた教室ではありません。虫のいない環境です。
3. エアコンの性能
ご存知でしたか?エアコンで換気はできません。
エアコンは室内の空気を一度取り入れて、冷やしたり温めた後、再度室内に戻しています。ダイキンの公式サイトはたいへん勉強になります。以下、ダイキン公式サイトからの引用です。
参照:https://www.daikin.co.jp/air/life/ventilation/
それを踏まえてリーガル学習塾の対策です
1, それでもドアをこまめに開け換気回数を増やす
換気がうまくいかないとはいえ、それでも空気の出入り口をきちんと確保しなくてはいけません。虫対策と騒音に注意しながら、ドアを開けるようにしていきます。
2, エアコンで空気の流れを作る
空気を入れ替えることはできませんが、部屋の空気が外に出ていきやすくなるようにします。繰り返しになりますが、ダイキン公式サイト、素晴らしいです。ぜひご覧になってください。
3, 利益を出して換気機能のあるエアコンに(将来)買い換える
前述の通り、エアコンで換気はできません。しかし、コロナ禍のニーズにより、いくつか市販されていました。2020年10月14日現在、換気機能のあるエアコンはダイキンだけのようです。
楽天で調べてみました。普通のエアコンとあまり変わらないんですね。もっと高額かと思いました。これからエアコン購入を検討されている場合は選択に入ってくると思います。
とはいえ、当学習塾は中小零細企業。1年ちょっとしか使用していないエアコンを一気に3台買い換える体力はありません。利益が出たら検討します。
4, サーキュレーターを購入する
これが1番現実的な解決案です。このブログを執筆時、すでに教室に到着しております。また、数回テストをして二酸化炭素濃度を測定しています。購入したのはこれです。↓
YouTube動画を見ているだけでワクワクしますね。
結論だけお伝えいたしますが、サーキュレーター導入により、換気はめちゃくちゃ改善しました。
ご期待ください。coming soon!
まとめ
わかったことは、「リーガル学習塾は換気が不十分な状態である」ということです。あとは対策を調べて考えて実行です。
問題が起きた時の処理の仕方は以下4プランがあります。問題によってケースバイケースでしょう。
隠す | 公開する | |
処理する | プランA 隠して処理する | プランB 公開して処理する |
処理しない | プランC 隠して処理しない | プランD 公開して処理しない |
換気に関する情報はプランBであるべきです。ご覧になってややご不安を感じた方もいらっしゃるでしょう。ご心配おかけいたします。しかし、上述の通りサーキュレーター導入により、大きく改善いたしました。報告をお待ちください。
とはいえ、どんな対策を取っても決定打になるわけではありません。同時に
不織布マスクの着用
手洗い・消毒
体調不良時には欠席をする
などの基本的な感染症対策にご協力ください。
おまけ
今回、私の実行した手段ですが
- 換気は大丈夫か?(疑問)
- 換気の基準を調べる(検索)
- 二酸化炭素濃度を測定(実験)
- 結果から理由を考える(考察)
- 対策をする(実行)
は、理科の実験では基本的な流れです。誰か、来年自由研究で扱ってみませんか?