10月になると、2期生公立中学校から成績が発表されます。横浜市立田奈中学校では、2021年10月13日(水)中1中2、2021年10月20日(水)中3にそれぞれ渡されます。
コロナ禍におけるスケジュール変更のため、他の公立中学校よりもかなり遅い配布となりました。
ここでは、「前期成績を受け取ったらやるべきこと5選」をお伝えいたします。
対象:神奈川県公立中学校に通っている生徒とその保護者の方および神奈川県公立中学校に進学予定の生徒とその保護者の方々
やるべきこと5選は以下の通りです。
- 内申点の合計を出す
- 「所見」欄を確認する
- 「主体的に学習に取り組む態度」を確認する
- 観点別評価の点数を出す
- 後期の目標を立てる
⚠️2021年より観点別評価が3段階となりました。それがどのように影響してくるのかまだわかりません。昨年までの成績と単純に比較して「上がった」「下がった」という判断は、正しくない可能性があります。
1.内申点の合計を出す
まず合計を計算します。9教科ですので全部「5」の場合、内申点は「45」となります。科目によるこだわりはとりあえず置いておきましょう。大切なのは「9教科の合計」です。
公立中学校から高校へ進学する場合、内申点の影響はかなり大きいとお考えください。
内申点を利用しない受験は、「難関国私立の一般受験」と考えていただいて結構です。
内申点を利用しない受験の例
- 慶應義塾高校や早稲田実業など早慶の附属校を一般受験する
- 明治大学附属や青山学院大学附属などMARCHクラスの高校を一般受験する
- その他私立高校を一般受験する
内申点を利用する受験の例
- 公立高校を受験する
- 私立高校を推薦・専願で受験をする
- 私立高校を併願で受験する
上記の通り、内申点を利用しない受験をする生徒は少数です。多くの生徒は、公立・私立にかかわらず内申点を利用して高校進学をすることになります。
2.「所見」欄を確認する
この欄には、学校の先生からのコメントが書かれています。全く書かれていないこともありますがあまり気にする必要はありません。
ただし、注意すべきことが書いてあることもあるので、これは見逃してはいけません。
- 忘れ物がないようにしましょう
- 「マイノート」の問題を計画的に解いていきましょう
- 提出物を充実させるとさらに良いです
などです。やんわりと書かれていますが、
- 忘れ物が多い!
- 「マイノート」の問題を解いていないのに提出している!
- 提出物が完成していない!
ということです。各先生によりますが、提出物の締め切りは重要視される傾向があります。
3.「主体的に学習に取り組む態度」を確認する
ここは昨年まで「関心・意欲・態度」と書かれていた欄です。成績を上げる方法は、テストの点数だけではありません。
授業態度、提出物の仕上がり、締め切りなど、点数とちょっと離れたことも評価対象となっています。
完全に私見ですが、「大人から見て普通に授業を受けていたらAがつく」と考えています。
点数を取るように勉強することは非常に大切です。しかし即、能力をあげて点数を上げることは非常に困難です。
とはいえ、授業態度に気をつける、提出物を良くする、締め切りを守るということは、すぐにできることではないでしょうか。
目標としては
「主体的に学習に取り組む態度」をすべてA°またはAにする
ことになります。これで苦手な科目も「4」に近づくことができます。
4.観点別評価の点数を出す
まず、成績のルールを確認しておきましょう。今年度より、観点別評価は3段階になっています。
神奈川県教育委員会の公式サイトには、学習評価についてのパンフレットがアップされています。
このパンフレットの1番最後に、下記の表が掲載されています。
つまり「4」であっても「13点だから5に近い4」なのか「11点だから3に近い4」なのか判断ができます。ただし高校入試の資料として、「4」であれば「13点」でも「11点」でも同じです。
以下の成績表サンプルをご覧ください。このような作業をすることが大切です。
5.後期の目標を立てる
準備は整いました。上記成績サンプル34/35の生徒に対して、アドバイス例です。
- 国語と美術の観点別評価をあと1つプラスして「4」にする→これは絶対!!!
- 保健・体育の先生に「主体的に学習に取り組む態度」が「C°」の理由を聞きに行く
- 社会と英語の観点別評価をあと1つプラスして「5」にする
- 理科と技術・家庭の「5」を維持する
- 数学が苦手(という仮定)にもかかわらず「主体的に〜」が「A°」になっているのが素晴らしい
- 次の後期中間テストでは、美術のペーパーテストに力を入れるようにしたほうが良い
などです。アドバイスは同じ成績であっても各生徒によって異なることがほとんどです。
リーガル学習塾では、成績が出たら必ず面談を実施しています。
まとめ
全国どこでも、公立中学校に進学したら内申点を取ることは大切です。「とにかく頑張る!」という気持ちは大切です。しかし、それだけで成績が上がるわけではありません。制度をきちんと把握し、自分の成績表を分析をし、次の試験に活かしていきたいですね。
別件
ここでみなさんにぜひ覚えておいていただきたいことがあります。
人は人を正確に評価できません
人間は多面的なものです。成績表は、あなたの限られた一面を限られた方法で切り取ったものに過ぎません。
あなたにはあなたのやりたいこと・できることがあり、隣の人には隣の人のやりたいこと・できることがあります。
大切なことは「どこまで人の評価を気にするのか」を決め、そこから先は「自分が後悔しない選択をすること」だと思います。