2021年2月17日より、学年末試験が始まります。ここでは、試験範囲を見ながら、だいたいの傾向を「未来予想図」としてお話しいたします。
英語
- 主な単元:各種疑問詞、代名詞、三単現のs、電話表現、助動詞can
- 予想される傾向・難易度
三単現のsが範囲になると少し難易度が上がります。例年、疑問詞、助動詞canや電話表現はほぼ単純暗記に近く、多くの生徒たちはできるようになります。しかし、三単現のsは主語を見て「一般動詞の後ろにsをつける/つけない」をその都度「判断」しなければなりません。判断の精度は練習量によって決まります。ここをきちんと練習できれば、高得点を取れるはずです。
もちろん単語熟語の暗記は必須です。以前の試験より範囲が広いので、早めに単語熟語の暗記に取りかかるべきです。
数学
- 主な単元:平面図系・空間図系
- 予想される傾向・難易度
今回は計算だけでなく、「知識・暗記」が必要です。四角錐、三角柱など、一般的な空間図系の中から「面と並行な辺」「辺と交わる辺」「ねじれの関係」などを見つける問題が必ず出題されます。まずは空間図形における「辺と辺」「辺と面」「面と面」の関係をきちんと暗記しましょう。また、正多面体5種類の表を見て、辺の数、面の形などを確認しておきましょう。「投影図」「平面図」「立面図」など、中1数学の中でももっとも用語の出題率が高い範囲です。
空間図形の体積・表面積の問題も出題されます。見取り図から体積を求めることは比較的優しいと思います。表面積はやや練習が必要です。なれるまでは丁寧に展開図を書くようにしましょう。特に「円錐の表面積」は必ずマスターしてから試験に臨みましょう。球の面積・体積は、公式に代入するだけです。
資料の分析も、まずは用語の確認からです。「階級」「度数」「ヒストグラム」「階級の幅」「階級値」「相対度数」など、意味をきちんと覚えることからです。3種類の代表値(平均値・中央値・最頻値)の求め方も必須です。「階級値を利用した平均値の求め方」は、やや練習しておかないと解くことができません。今回、近似値や有効数値は出題されないようです。
全体として、特別難易度の高い範囲ではありません。方程式や関数ができなかった生徒も、ここは全く別の単元です。数学が苦手でも、ここだけはピンポイントでできる問題がいくつかあるはずです。
国語
- 主な単元:竹取物語(古文)、今に生きる言葉(故事成語)、幻の魚は生きていた(説明文)、竹(詩)、文法、百人一首
- 予想される傾向・難易度
優先的に取り組むべきは、竹取物語、今に生きる言葉(故事成語)、竹(詩)、漢字や百人一首などです。これらの単元は読解力ではなく暗記で解くもので、得点源です。文章読解が苦手な生徒でも、事前にちゃんと暗記さえすれば必ず得点できます。
幻の魚は生きていた(説明文)は読解とはいえども、事前に国語の学習(ワーク)を解いておけば、どの部分が問われるか、どのように問われるかが大体わかります。毎年、問題用紙を確認していると、国語の学習から問題も答えも全く同じものが出題されています。
なお、一年生は作文の問題が出題されます。お題が事前に示されるはずなので、下書きをしたうえで試験に臨むべきです。ぶっつけ本番で試験中に作文をすると、ミスが出たり時間を取られて他の問題が終わらないなどということもあります。
理科
- 主な単元:火山・地層、気体の性質
- 予想される傾向・難易度
中学生が学習する岩石は大きく分けると2種類あります。「火成岩」「堆積岩」です。「火成岩」は「鉱物の割合」「できた場所、」堆積岩は「粒の大きさ」「成分」でさらに6種類ずつに分類されます。教科書を中心として、上記の違い、見分け方などの暗記が必須です。また、示準化石と示相化石の違いやそれぞれの代表的な化石も必ず出題されます。火山・地層の単元は、暗記量が多いですが、確実に点数に結びつきます。
気体の性質は大きな山場です。教科書には9種類の気体一覧が表としてまとまっています。細かい数字まで暗記する必要はありませんが、この表をきちんと暗記することが第一歩です。「気体の作成方法」「水への溶けやすさ」「集め方」を中心に暗記を進めましょう。有機物・無機物、金属、プラスチックなどのページは、さほど大変ではありません。計算問題として、「密度」「濃度」が出題されます。密度の単位は「g/㎤」です。つまり「質量÷体積」で計算できます。メスシリンダーの読み取り方も大切です。濃度計算は、まず「溶媒・溶質・溶液」の違いを理解しておかないと式を作ることができません。
試験範囲として、暗記量は多いですが難問は少ないと予想しています。「努力が点数に反映されやすい範囲」と言えるでしょう。
社会
- 主な単元飛鳥時代〜室町時代
- 予想される傾向・難易度
範囲がそこそこ広く、暗記すべき語句が多いです。しかし今回の試験は歴史分野のみなので、すっきりしています。
おそらく前回の試験同様、教科書の太字レベルの基礎的な語句を問う問題がほとんどでしょう。記述問題に関しても、「冠位十二階とはどのような制度か」、「菅原道真の遣唐使廃止の結果」、「なぜ頼朝は鎌倉の地を選んだのか」や「建武新政が崩れた理由」など、毎年問われる定番の問題をきちんと暗記していけば十分対応できるはずです。
配布されるプリントにある記述問題が、そのまま出題されることもあります。複雑な記述、細かい正誤問題、資料から判断し解答を導かなければいけない問題などは例年ほぼありません。いつも通り、時代の流れ、原因と結果をきちんと整理して、教科書の太字やノートの赤字などの基本的な語句の暗記をしましょう。また、実際に必修テキストを解いて、手を動かして漢字の練習をすることが大切です。
なお、今回は時事問題は出題されないようです。